家を買って後悔しない
ためのポイントは?
いよいよ家を購入しようとするときには、「どこがよいか」「どんな家がよいか」「資金繰りはどうしようか」と悩むことはたくさんあります。
そこで今回は、家を購入するときに検討しておきたい、後悔しないポイントをいくつか紹介します。
家を購入する際に後悔しないためのポイント
家を購入する際に後悔しないためのポイントはいくつかあります。
以下の点を特に注意してください。
- 立地と環境
場所や立地が生活に合っているか、周辺施設や自然災害のリスク、日当たりや騒音などを確認しましょう。
- 人間関係
地域のコミュニティや近隣住民との関係性を考慮し、自分に合った環境かどうかを見極めましょう。
- 間取りと実際の生活
図面だけでなく、実際に住んだときの生活を想像して、家具の配置なども考慮に入れましょう。
- ハウスメーカーや工務店の選定
メーカー選びに失敗しないよう、相場や得意なプラン、アフターフォローなどを比較検討しましょう。
- 住宅ローンと財政計画
返済計画をしっかり立て、将来のライフイベントや収入の変動も考慮に入れましょう。
これらのポイントをふまえ、自分のライフスタイルや将来計画に合った家を選ぶことが重要です。
立地や環境
家を購入する際には、立地や環境を慎重に選ぶことが非常に重要です。
以下のポイントに注意するとよいでしょう。
- 交通の便利さ
通勤や通学、日常の買い物など、生活の利便性を考慮して、公共交通機関へのアクセスや道路の状況を確認しましょう。
- 生活の便利さ
スーパーマーケット、病院、学校などの生活施設が近くにあるかどうかも重要なポイントです。
- 自然環境と日当たり
自然豊かな環境や良好な日当たりは住み心地に大きく影響します。
- 治安の良し悪し
安全で快適な生活を送るためには、地域の治安状況を確認することが大切です。
- 災害のリスク
ハザードマップを参照して、洪水や土砂災害などのリスクを確認し、必要な保険に加入することを検討しましょう。
- 騒音や臭い
工場や繁華街、鉄道などからの騒音や臭いがないか、実際に現地を訪れて確認することが重要です。
- 将来の開発計画
将来的に周辺で大規模な開発が予定されていないか、市町村の都市計画を確認しましょう。
これらのポイントを考慮して、長期的に快適に暮らせる家を選ぶことが大切です。
住宅ローンを選ぶポイント
住宅ローンを選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが重要です。
- 金利タイプの選択
変動金利、当初固定金利、全期間固定金利など、金利の種類によって返済額が変わります。
- 変動金利:市場の金利動向に合わせて金利が変動する
- 当初固定金利:一定期間の金利が固定される
- 全期間固定金利:借り入れから完済まで金利が固定される
自分のリスク許容度や将来の金利動向を予測して選びましょう。
- 借入先の選定
民間ローン、公的ローン、フラット35など、借入先によって条件が異なります。
それぞれの特徴を理解し、自分の状況に合った借入先を選びましょう。
- 団体信用生命保険(団信)の内容
万が一のリスクに備えて、団信の保障内容を確認しましょう。
保障内容によっては、返済中の事故や病気などで収入が途絶えた場合にローンが免除されることもあります。
- 諸費用の考慮
住宅ローンを組む際には、事務手数料や保証料などの諸費用も発生します。
これらの費用も含めて総返済額を考慮しましょう。
- 返済方法の選択
毎月の返済額や返済期間など、自分のライフスタイルや収入に合わせた返済方法を選びましょう。
月々の返済と合わせてボーナス時に加算して返済することもできますが、将来的にボーナスが減額されるようなリスクも考慮した方がよいでしょう。
- 複数の金融機関への申込み
一つの金融機関だけでなく、複数の金融機関から情報を集め、比較検討することが大切です。
条件が最も有利なローンを選ぶためには、幅広く情報を収集しましょう。
また、住宅ローンのシミュレーションツールを利用して、具体的な返済額を事前に確認するのもおすすめです。
住宅ローンは長期にわたる大きな負担となるため、慎重に選び、自分のライフプランに合ったものを選ぶことがたいせつです。
フラット35と変動金利のどちらがおすすめ?
フラット35と変動金利のどちらがおすすめかは、個人の状況や金利に対する考え方によって異なります。
以下のポイントを参考にして、ご自身に合った選択をすることをおすすめします。
なお、固定金利は一般の銀行でも取り扱っていますので、利率等の相談をするとよいでしょう。
- フラット35は、契約から完済まで金利が変わらないため、返済計画が立てやすく、将来の金利上昇リスクを気にせずに済む安心感があります。
しかし、変動金利に比べて金利が高めに設定されていることが一般的です。
このため、フラット35は、返済計画を明確にしたい方、勤続年数が短い方、自営業などの方におすすめです。
- 変動金利は、金利が低く設定されているため、初期の返済額が少なくなる可能性があります。
しかし、市場の金利が上昇すると返済額も増加するリスクがあります。
変動金利は、とにかく低金利で住宅ローンを組みたい方や、金利上昇のリスクを受け入れられる方におすすめです。
最終的な選択は、将来の金利動向や自身のライフプラン、金利変動に対するリスク許容度などを総合的に考慮して決定することが重要です。
親から住宅購入のための資金援助を受けるとき注意するポイント
親から住宅購入のための資金援助を受ける際には、贈与税の問題や借用書の作成が重要なポイントになります。
これらのポイントをふまえて、親からの資金援助を受ける際には、贈与税の非課税枠を適切に利用し、借用書を正しく作成することで、税務上の問題を避けることができます。
贈与税については、年間110万円までの贈与は非課税ですが、これを超えると贈与税が発生することになります。
しかし、住宅購入資金には「非課税制度」が設けられているため、こちらを利用できないか検討するとよいでしょう。
また、住宅購入資金の援助を受けることをきっかけに「相続時精算課税制度」を利用することも可能です。
借用書の作成
「贈与」ではなく、「返済」を前提にするときには借用書の作成を忘れないようにしましょう。
借用書を作成するときには以下のようなことに注意します。
- 契約内容の明記
借用書には借入金額、返済期間、返済方法などを明記し、借金であることを証明する必要があります。
- 返済の実績
契約書通りに返済を行うことが重要です。
返済が滞ると贈与とみなされる可能性があります。
- 返済能力の確認
借りる人に返済能力があるかも確認が必要です。
返済能力が不足していると贈与とみなされることがあります。
利息の設定
無利子の場合、利息相当分が贈与とみなされる可能性があります。
利息を設定することで、借金としての性質を強化できます。
借用書の形式
借用書は手書きでも、ワープロソフトで作成しても有効です。
金額は漢数字で記載することもありますが通常の算用数字で記入してもかまいません。
金額を「金」と「也」で挟むことが一般的です。
借用書は貸主が保管することが多いですが、契約書は双方が保管します。
返済方法の記録
返済は振込などの証拠が残る手段を使い、返済したことを記録として残すことが大切です。
住宅購入時に親からの贈与を受ける場合、贈与税の非課税措置
住宅購入時に親からの贈与を受ける場合、贈与税の非課税措置が利用できる可能性があります。
この非課税措置は、一定の条件を満たすと、贈与された資金に対して贈与税がかからないというものです。
- 非課税限度額
省エネ、耐震性、バリアフリーの基準を満たす住宅については最大で1000万円まで(通常は500万円まで)贈与税が非課税になります。
- 対象者の要件
贈与を受ける人は、贈与者の直系卑属(子や孫)であり、贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上であることが必要です。
- 所得金額の制限
贈与を受けた年の所得税に係る合計所得金額が2000万円以下であることが条件です。
- 住宅の要件
日本国内にある住宅で、床面積が40㎡以上240㎡以下であること、また、新築または取得した住宅が一定の省エネ等基準に適合していることが求められます。
- 手続き
非課税の特例を受けるためには、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、贈与税の申告書に必要書類を添付して所轄税務署に提出する必要があります。
これらの条件を満たす場合、親からの贈与による住宅購入資金は非課税となる可能性があります。
以下のリンク先を参照してください。
No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税|国税庁
No.4504 住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の計算(相続時精算課税の選択をした場合)|国税庁