福島県いわき市の塩屋岬。故美空ひばりさんが大病から復帰した際に発表した名曲「みだれ髪」の舞台となった塩屋岬には、「雲雀乃苑」という場所があります。また、1957年に公開された松竹映画「喜びも悲しみも幾歳月」(木下惠介監督)は、灯台職員とその家族が日本各地の灯台で働く中で経験する喜びや悲しみを描いた映画で、主題歌とともに全国的にヒットしました。この映画のロケ地として塩屋埼灯台も登場しています。

塩屋岬に立つ美空ひばりの遺影碑と歌碑

 ここには、灯台のふもとに「みだれ髪」の歌碑、美空ひばりさんの遺影碑、そして「永遠のひばり像」が建てられています。遺影碑の前に立つとセンサーが反応して曲が流れ、「永遠のひばり像」の前では「哀しき口笛」のメロディーが流れます。また、灯台守の生活を描いた映画『喜びも悲しみも幾歳月』の記念碑も建っています。「みだれ髪歌碑」は昭和63年10月2日に完成し、「美空ひばり遺影碑」は平成2年5月26日に完成、「永遠のひばり像」は平成14年5月25日に完成しました。

白い砂浜と青々とした松が続く美しい海岸「いわき七浜」の中央にある岬の先端に、美しい灯台がそびえ立っています。地元の人々からは「塩屋崎灯台」として親しまれています。薄磯海岸の海抜73mの断崖に立つ白亜の灯台で、明治32年(1899年)に開設されました。全国に16基しかない「のぼれる灯台」の一つです。今でも沖合40kmの海上まで光を放ち、船の安全を守っています。

上部からは180度に広がる大海原や周辺の景色を一望でき、爽快な気分を味わえます。ぜひ一度、訪れてみてはいかがでしょうか。
 
灯台へのアクセス

■鉄道・バス等
 ・ JR常磐線いわき駅下車
  いわき駅前~(新常盤交通バス江名経由9番)~灯台入口下車(約30分)、徒歩約15分

■自動車
 ・ 常磐自動車道いわき湯本IC~県道14号、48号、15号経由 約30分