築年数が経過すると
売却価格は安くなる?
建物を売却しようと考えたときに、築年数から相当安くなってしまうのではないかと心配になる方もいらっしゃるでしょう。
そこで、この記事では、建物の築年数が与える売却価格への影響と、築年数が影響しない物件の特長について解説します。
建物が古くなると売却価格は安くなる?
一般的に建物が古くなると、その売却価格は下がる傾向にあります。
特に一戸建ての場合、築後10年で新築時の価格の約50%まで下がり、築25年を超えると建物の価値がほぼゼロになると考えられています。
ただし、立地や土地の価値、建物の状態などによっても変動しますので、具体的な価格については不動産の専門家に相談することをお勧めします。
戸建て住宅とマンションとでの築年数が売却価格に与える影響について以下に解説していますが、それぞれの項で公益財団法人東日本不動産流通機構からの資料をあげていますので、参考にしてください。
なお、下記リンク先から他の地域の不動産流通機構へのリンクがあります。
新築住宅の需要が中古住宅よりも高い理由
日本における新築住宅の需要が中古住宅よりも高い理由は複数あります。
主な理由としては以下のような点が挙げられます。
文化的な好み
日本では新築の家に住むことに特別な価値を置く傾向があります。
新築住宅は清潔で最新の設備が整っており、前の住人の居住履歴がないため、好まれる傾向にあります。
税制優遇
新築住宅購入者に対する住宅ローン減税などの税制上の優遇措置があり、これが新築住宅の需要を後押ししています。
中古住宅市場の不透明さ
日本の中古住宅市場は、情報が少なく、性能や保全状態が良質な在庫が少ないため、新築住宅の方が信頼性が高いと感じられることがあります。
ライフステージの変化への対応
賃貸市場がライフステージの変化に対応した物件供給ができていないことも、新築住宅への需要を高めています。
これらの理由により、多くの日本人が中古住宅よりも新築住宅を選ぶ傾向にあります。
ただし、最近では中古住宅に対する需要も徐々に高まってきており、リフォーム市場の活性化や空き家問題への対策として、政府が中古住宅活用の環境を整えようとする動きも見られます。
このような背景を踏まえると、今後は中古住宅市場も変化していく可能性があります。
中古住宅の売却相場価格と耐用年数の関係
中古住宅の売却相場価格と耐用年数の関係については、以下のような傾向があります。
築年数が経過するほど価格は下がる
一般的に、築年数が長いほど中古住宅の価格は下がります。
新築時の価格から、築10年で約半分、築20年を超えると市場価値はほぼゼロに近くなるとされています。
築0~10年は価値が下落しやすい
新築から10年間は価格の下落が最も速く、この期間で新築価格の約50%まで下がることが多いです。
築11年~20年は下落が緩やか
10年を超えると価格の下落は緩やかになりますが、それでも徐々に下がり続けます。
築20年を超えると価値が大きく下がる
20年を超えると、建物の価値はほとんどなくなり、土地の価値が主に売却価格を決定する要素となります。
これらの傾向は、一般的な市場の動向を示していますが、実際の売却価格は物件の立地、状態、市場の需要と供給など、多くの要因によって左右されます。
したがって、具体的な売却相場価格を知るには、不動産の専門家に相談するか、不動産価格情報サービスを利用して最新のデータを確認しましょう。
また、中古住宅の価値を高めるためにリフォームを行うことも一つの選択肢です。
リフォームによって、築年数が経過しても魅力的な物件として市場に出すことが可能になります。
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中古マンションの築年数と売却相場の関係
中古マンションの築年数と売却相場の関係については、以下の傾向があります。
新築時から築10年目まで
築10年目までに売却価格は急激に下がります。
特にこの時期は資産価値が下がる速度が最も速いとされています。
築20年目から築25年目
この期間にも再び資産価値の減少が見られます。
昭和57年以前に建築された物件では住宅ローン控除が使えなくなり、買い主からの人気が下がるため、売却価格がさらに下がる傾向にあります。
築47年で価値がゼロに
日本では、マンションは築47年で価値がゼロになるとされています。
これは、建物の劣化や損傷によって価値が減少するためです。
ただし、土地(敷地権が所有権の場合)の価値は「劣化」の概念がないため、築年数の影響を受けません。
これらの一般的な傾向に加えて、実際の売却価格はマンションの立地、ブランド、メンテナンス状況などによって大きく異なります。
したがって、所有しているマンションの具体的な売却相場を知るためには、不動産会社から査定を受けることをお勧めします。
査定によって、そのマンションの売却適正額を把握しやすくなります。
不動産一括査定サービスを利用すると、複数の不動産会社に査定依頼を一度に行うことができ、比較検討が容易になります。
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マンションの敷地権が借地権の場合は注意!
借地権の残年数は、中古マンションの価格に大きな影響を与えます。
特に定期借地権の場合、残存期間が短くなるにつれて、売却価格は低下する傾向にあります。
以下の点を考慮すると良いでしょう。
残存期間の長さ
定期借地権付きマンションは、契約期間が終了すると土地を返さなければならないため、残存期間が短い物件は価格が下がります。
立地の良さ
しかし、立地が良い場合は、短い残存期間でも価値があるとみなされることがあります。
更新不可
定期借地権は更新ができないため、契約期間が終了すれば基本的には建物を解体し土地を返す必要があります。
これが価格に反映されます。
売却の難易度
残存期間が短いと、売却自体が難しくなる可能性があります。
特に残存期間が0年に近づくと、資産価値が事実上ゼロになるため、売却はより困難になります。
敷地権の種類や残存期間によって、中古マンションの価格は大きく変動するため、売却を検討する際は専門家の意見を求めることをお勧めします。
不動産会社による査定や、市場の動向を把握することが重要です。
築年数と関係なく高い売却価格が期待できる場合
建築後年数が経ってしまうほど売却価格が下がっていく傾向にありますが、築年数と関係なく高く売却できる場合があります。
以下のような状況にないか検討してみましょう。
立地の良さ
物件が非常に良い立地にある場合、例えば都心部や交通の便が良い場所など、土地自体の価値が高いため、築年数に関わらず価格が保たれることがあります。
希少価値
歴史的建造物や有名建築家による設計など、特別な価値がある物件は、築年数が経過しても価格が下がりにくいです。
需要と供給のバランス
人気のエリアや特定の条件を満たす物件が不足している場合、需要が供給を上回るため、築年数にかかわらず高い価格での売却が期待できます。
リノベーション
質の高いリノベーションを施した物件は、新築同様、またはそれ以上の価値が見込まれることがあります。
これらの条件に当てはまる物件は、築年数が経過しても価格が下がりにくい傾向にあります。
ただし、具体的な価格は市場の状況や物件の状態によって変動するため、不動産の専門家に相談することをお勧めします。
また、売却を検討する際は、最新の市場動向を把握し、適切なタイミングで行動することが重要です。
不動産一括査定サービスを利用すると、複数の不動産会社から査定を受けることができ、市場価値を正確に把握するのに役立ちます。
まずは、ぜひ、イエステーションへご相談ください。