宮城県を代表する食材といえば「ホヤ」、「牛タン」、「フカヒレ」、「芹」など美味しいものがたくさんありますが、何といっても「牡蠣」が一番!という方も多いのではないでしょうか。宮城県は日本屈指の牡蠣の水揚げ量を誇り、親潮と黒潮がぶつかる理想的な環境を活かして全国の養殖用種牡蠣の産地にもなっています。今回はそんな宮城の牡蠣をおなか一杯食べられる牡蠣小屋と周辺のお散歩コースについてご紹介します。

小さな漁港のある「陸前浜田」

牡蠣と言えば気仙沼、石巻、松島が特に有名ですが、仙石線の「東塩釜駅」と「松島海岸駅」に挟まれた「陸前浜田」にも小さな漁港が存在します。主に牡蠣を水揚げする漁港で、10月下旬から11下旬までは直売所が設置されますが、それ以降も春先くらいまで「かき焼き処」で新鮮な牡蠣を焼いて食べることができます。

かき焼き処

JR陸前浜田駅を出て5分ほど右手に歩くと、道を挟んだ向かい側にこぢんまりした牡蠣小屋「かき焼き処」が見えてきます。広い駐車場もありますが、店内は6テーブルほどしかないので予約してからの来店がお勧めです。

積み上げられた殻付き牡蠣

席に着くと、スタッフの方が大きな鉄板に四角いアルミの器を置き、その中に大量の殻付き牡蠣を流し込んでくれます。そのまま蓋をして15分ほど蒸し焼きにすると、牡蠣のエキスを含んだ海水が流れ出し食欲を刺激する香ばしい香りが部屋いっぱいに漂います。

蒸しあがった牡蠣は小ぶりでミルク色に輝き、プルプルとみずみずしく殻をむく手が止まらなくなる美味しさ。なお、こちらの牡蠣小屋のメニューは基本的に牡蠣の蒸し焼き10個か食べ放題の二つだけ。味変のレモンも調味料も置いてありません。ただただシンプルに牡蠣の旨みだけをひたすら追いかけたい方にお勧めのお店です。

表松島と馬の背

⑥表松島と馬の背
⑤ぷりぷりの牡蠣

おなか一杯牡蠣を楽しんだ後は、腹ごなしに周辺の散策はいかがでしょうか。かき焼き処より徒歩20分のところには天然の桟橋である「馬の背」があり、先端まで歩けば表松島の美しい海をパノラマで楽しむことができます。ただし、馬の背は道があまり整備されていませんので散策の際は足元に十分お気を付けください。

 

今回は地元ならではのグルメをご紹介しました。宮城の牡蠣は寒さが増す10月から3月に味がギュッと濃くなります。このシーズン、さまざまな牡蠣を食べ歩いてみてはいかがでしょうか。