空家は持っているだけで
お金がかかる?

親から相続した実家が活用できないまま空き家になっていたり、住み替えた前の家が空き家のまま放置されたままになっていたりすることがあります。空き家になって活用していなくても持っているだけで固定資産税はかかってくるのは負担ですよね。

今回は、空き家にかかる税金やその他の費用、空き家の活用法など空き家にかかるお金の話です。

空き家にかかる費用

空き家には、以下のような費用がかかります。

  • 固定資産税や都市計画税などの税金

これらは不動産の評価額に応じて課されます。

  • 電気や水道などの光熱水費

使用していなくても基本料金が発生します。

  • 火災保険などの保険料

空き家には火災や落雪などのリスクがあります。

  • 草刈りや庭木の剪定などのメンテナンス費

近隣トラブルを避けるために必要です。

  • 雨漏りや壁の破損などの修繕費用

空き家の老朽化を防ぐために必要です。

  • 空き家の管理や点検などの管理費用

自分で行う場合は交通費や労力がかかります。

これらの費用は、空き家の状態や地域によって異なりますが、一般的には年間20万円以上かかるとも言われています。

空き家を維持することは、お金だけでなく時間や労力もかかることです。

空き家の処分や活用についても考えてみてはいかがでしょうか?

空き家にかかる負担を軽くするには?

持っているだけでお金がかかる空き家ですが、空き家にかかる負担を軽くする方法がいくつかあります。

  • 空き家を売却する

相続した空き家を売却する場合は、譲渡所得税の特別控除が適用される可能性があります。

これは、売却益が3,000万円以下であれば、譲渡所得税を払わなくてもいいという制度です。

ただし、適用するにはいくつかの要件がありますが、売却を検討中なら軽減もれがないように注意しましょう。

  • 空き家をリフォームして賃貸する

空き家を賃貸物件にすることで、賃料収入も得られるので、負担が軽減されます。

ただし、賃貸にだすときにはリフォーム費用や管理費用なども考慮する必要があります。

  • 空き家を解体して土地を有効活用する

空き家を解体することで、建物の固定資産税がかからなくなります。

また、土地を駐車場や太陽光発電などに活用することで、収入を得ることもできます。

ただし、解体費用や建物がなくなると軽減措置が受けられなくなるので固定資産税が高くなる場合もあります。

  • 空き家の管理を行う

空き家の管理を行うことで、特定空き家に指定されるのを防ぐことができます。

特定空き家に指定されると、固定資産税が最大6倍、都市計画税が最大3倍になる可能性があります。

管理とは、草刈りや庭木の剪定、雨漏りや壁の破損の修繕などを行うことです。

以上の方法を参考にしてみてください。

空き家にかかる費用は、空き家の状態や地域によって異なりますので、詳しくは市区町村役場や不動産会社に相談することをおすすめします。

特定空き家とは?

特定空き家とは、人が住んでいない空き家のうち、法律において放置するべきでないと指定されている家のことです。

特定空き家に指定されると、以下のようなリスクがあります。

  • 固定資産税や都市計画税が最大6倍に増額される
  • 空き家の状況を改善するように自治体から行政指導を受ける
  • 行政指導に従わない場合、最大50万円の過料が科される
  • 行政代執行により家が強制解体される

特定空き家に指定される基準は以下の4つです。

  1. 倒壊などの危険がある状態
  2. 衛生上有害となる恐れのある状態
  3. 周辺地域の景観を損なっている状態
  4. 放置することが不適切である状態

特定空き家に指定されないためには、早めに空き家の管理や処分について考えることが大切です。

空き家解体に補助金が利用できる

自治体によっては、空き家を取り壊す際にかかる費用の一部を補助してもらえます。

空き家解体の補助金は、自治体によって呼び方や要件が異なります。

また、補助金がない自治体もあります。

補助金の有無や内容は、空き家の所在する自治体のホームページを確認するか、直接問い合わせて確認しましょう。

空き家解体の補助金の一般的な条件としては、以下のようなものがあります。

  • 解体する建物が昭和56年以前に建築されたものであること
  • 解体する建物が耐震診断で倒壊の危険性が高いと判断されたものであること
  • 解体する建物の所有者が個人または中小企業であること
  • 解体する建物の所有者が市税を滞納していないこと
  • 解体工事の着手前に申請すること

空き家解体の補助金の一般的な補助額としては、解体費用の1/3から1/2で、上限額は50万円程度となっています。

空き家解体の補助金を利用する場合は、解体工事会社に満額を支払った後に、自治体から補助金が入金されます。

また、解体工事会社も同じ自治体に所在する会社に限定されていることが多いです。

空き家を売却する方法は?

空き家を売却するには、以下のような方法があります。

これらの方法は、空き家の状態や立地、売却の目的や期間などによって選ぶのがよいでしょう。

  • そのままの状態で中古住宅として売却する

築20年以内の状態の良い空き家は、建物の価値があるので、中古住宅として売却できます。

  • そのままの状態で古家付き土地として売却する

築20年を超えている空き家は、建物の価値がないので、土地の価値のみで売却します。

  • 買取で売却する

空き家を不動産会社に直接買い取ってもらう方法です。

早く確実に売却できますが、売却額は安くなります。

  • 空き家バンクに登録して売却する

空き家バンクとは、自治体が運営する空き家の情報提供サイトです。

空き家バンクに登録することで、空き家の買い手を全国から広く探すことができます。

  • 空き家を解体して売却する

空き家を解体して更地にした後、土地として売却する方法です。

解体費用がかかりますが、土地の価値が高くなります。

空き家を売却する際には、不動産会社に査定を依頼して、売却額や費用、税金などを確認することが大切です。