今回は、茨城県北部、高萩市の国道461号線沿いにある「花貫渓谷」をご紹介します。

正式名称は「花園花貫県立自然公園」で、多賀山地の山岳から花園渓谷などの渓谷を経て、五浦海岸に続く海岸部などから成り立っています。その指定面積は約25,000ヘクタールで、茨城県内の自然公園・国定公園のなかでは最も広くなっています。

渓谷にかかる「汐見滝吊橋」

アクセスは、国道6号線または常磐道の高萩ICから西に向かって車で約15~20分、やや起伏のある道路を走っていくと、森を渡る風が心地いいです。また反対側の常陸太田市にある「龍神大吊橋」からは東に向かって約30分です。

 

ここで最も景観の美しいのは、渓谷にかかる「汐見滝吊橋」です。国道から脇道に入り、何カ所からある駐車場に車を停め、200~300メートル歩くと、左手に吊橋が見えてきます。

花貫川の水面までの高さはそれほどではなく、渡ってみても怖さはありません。それより、新緑の季節でも紅葉の季節でも、橋の左右と上に迫る木々に目を取られます。

橋の下をよく見ると、滝の名前の由来となった「汐見滝」が見えます。坂道を下りて近くに行くこともできますが、閉鎖されている場合もあるので注意してください。

たっぷりのマイナスイオンに包まれて

一帯は広大な自然公園で、遊歩道を歩いて行くと、紅葉並木、小滝沢キャンプ場もあり、たっぷりのマイナスイオンに包まれて安らいだ時間を過ごすことができます。

ゆっくりと観光したいなら新緑の季節がおすすめ。5月下旬から7月上旬ぐらいは観光客が分散するため楽に観光できます。新緑と吊橋だけの幽玄な写真を撮ることもできるでしょう。

これからの11月の紅葉は圧巻の絶景!ぜひご覧になってみてください。ただし、この時期は非常に混雑します。駐車場は臨時の場所も含めて朝には満車となり、夕方になると高速ICの手前は渋滞が発生します。時間に余裕をもって訪れることをおすすめします。

高萩市は茨城県の県北にあり、かつては炭鉱で栄え、今は林業が主な産業となっています。豊かな自然は、絵のような風景と言われる「高戸小浜海岸」にもあります。茨城県の名物「常陸秋そば」や「あんこう鍋」なども含め、自然やグルメを是非お楽しみください。