マンションの売却時に
壁紙の張り替えは必要?
マンションを売却するときに、「壁紙を張り替えると見栄えもよくなって有利かな?」と思ってしまう方もいるでしょう。
この記事では、マンションを売却するときに、壁紙を張り替えた方がよいのか、その理由や費用について解説します。
マンション売却のときに壁紙の張替えは原則不要
マンションを売却するとき壁紙の張替えが必要かどうかは、一概には言えませんが、基本的には不要と考えられます。
中古物件の場合は、ある程度の汚れは想定内のことだからです。
壁紙の張り替えには費用がかかりますし、せっかく張り替えても買主の好みに合わない可能性もあります。
通常の経年による汚れなら壁紙の状態が買主や不動産会社の査定に大きな影響を与えることは少ないでしょう。
また、壁紙を張り替えたために床や設備の劣化が目立つこともあるので注意しましょう。
マンション売却で重視されるポイント
買主や不動産会社が興味を持っているのは以下のようなポイントです。
- 立地条件(近隣施設、日照、接道状況など)
- 設備の状態(設備のグレード、劣化状況など)
- 建物の性能・品質(建物の構造、共有部分のメンテナンスなど)
以上は「不動産」であるため簡単に変更できるものではないですし、自分で改めるためには多額の費用が必要になってきます。
しかし、壁紙の張替えはそれと比べると安くできるので購入者が自分好みに替えることが可能なものだからです。
張り替えた方がよいケース
ただし、以下のような場合は、壁紙の張り替えを検討したほうが良いかもしれません。
- 築年数が10年未満で、壁紙が極端に汚れている場合
- 高級住宅街のマンションで、壁紙の汚れが高級感を損なっている場合
- トイレや洗面所など水回りの壁紙が汚れていて清潔感がない場合
- クロスの剥がれや大きな穴あきがある場合
築年数が浅いマンションや高級住宅街にあるマンションなどでは、マンションの外観や部屋のきれいさを期待して購入を検討している方が多いため、このようなマンションの場合は汚れがひどいときには張り替えた方がよいでしょう。
一方で築後年数が経過している場合には購入希望者は自分でリフォームする前提で物件を探していることが多いので、壁紙の汚れを気にする方は少ないといえるでしょう。
ただし、トイレや洗面所など清潔感が求められる場所では壁紙の汚れが気になることが多いため、きれいにしておくことで内覧に訪れた方にアピールできる可能性が高くなります。
また、タバコによる変色やペットの匂いなどがしみついているような場合は内覧にきた方が不快に感じることが多いため張り替えておくとよいでしょう。
この場合には匂いは天井にもしみついていることが多いので壁面だけでなく天井のクロスも張り替えた方がよいでしょう。
壁紙張替えの費用は
壁紙の張り替えにかかる費用は、部屋の広さや壁紙の種類によって異なりますが、一般的には6畳の部屋で4万円以上、7畳の部屋で5万円以上、8畳の部屋で6万円以上と考えておくと良いでしょう。
水回りの壁紙は特殊なものを使用するため、費用は高くなります。
費用の見積は複数の業者から
壁紙の張替えを検討するときには、事前に複数の業者に見積を依頼しましょう。
サービス内容や費用の内訳を比較できるようにしておけば、張替え工事をしていないときでも、購入希望者からの要望に応えやすくなりますし、売却代金を値引きするときにも目安をたてやすくなります。
セルフクリーニングできないか検討を
壁紙の汚れ具合によっては、セルフクリーニングできれいにできる場合もあります。
乾いた場所を濡れた雑巾などでふいてしまうと、かえって汚れがしみついてしまいます。
はたきや掃除機を使って表面のほこりをとりのぞきます。
部分的な黒ずみ汚れは消しゴムを使ってみましょう。
メラニンスポンジを利用してもよいですが、キズをつけてしまうので注意しましょう。
中性洗剤や重曹を利用すれば対応できることもあります。
重曹の粉に水を加えてペースト状にしたものを汚れた個所に塗っておき、数十分放置してふき取ります。