駅から遠い不動産の売却方法
リーズナブルな価格だからという理由で自宅を購入したけど実際に住んでみたら少し不便に感じたり、親から相続した家を訪問したところ駅から少し遠いかなと感じたりして、いざ売却するときにすぐに売れるだろうかと不安に感じる方もいらっしゃるでしょう。
この記事では、どのくらい駅から離れた「遠い」のか、駅から遠い不動産の売却方法についても解説します。
「駅から遠い」はどれくらい遠い?
駅から遠い不動産とは一般的には駅から20分ほど離れた距離にある物件をさします。
不動産広告では、「不動産の表示に関する公正競争規約」によって、徒歩1分は80メートルとして計算することになっているので、20分だと約1.6㎞になります。ものごとには、デメリットがあればメリットもあるものですが、駅から遠い不動産のメリットやデメリットは次のように整理できます。
駅から遠いメリット
- 賃料や価格が駅近物件に比べて割安であることが多い
- 物件数が多いため希望に合う条件の家が探しやすい
駅から遠いデメリット
- 日常的に駅を利用する場合、負担になりやすい
- 駅を利用する場合にバス代や駐輪場代などのコストがかかる
- 高齢化した時の移動や医療施設へのアクセスに支障が出るおそれがある
- 駅から遠い住宅街は将来的に発展しづらく思われる
駅から遠いとなぜ売りにくいの?
駅から遠い不動産が売れにくい理由は駅から遠いということが購入希望者にとって不便を感じさせるからです。
- 通勤・通学・買い物などの日常生活で不便
- 駅周辺の便利な施設やサービスが利用できない
- 電車へのアクセスが悪く、行きたい場所に行きづらい
- 駅からの帰路が長く、夜道や人気のない道を歩くのが怖い
- 将来的に売却するときに売れにくそう
以上のように、利便性を求める購入希望者には条件が合わないために売りにくいといえます。
しかし、不動産を購入しようとする方は利便性だけを求めているわけではありません。
駅から遠い不動産が売れないときには、次の点を見直してみましょう。
- 駅から遠いというイメージが購入者のニーズに合っていないのではないか
- 売却のターゲットを絞り込めていない販売戦略の誤りはないか
ただし、駅から遠いということだけが売れない原因とは限りません。
相場よりも高い価格設定や築年数が古いことなど、他の理由がないかも検討することが大切です。
駅から遠い不動産の売却方法
駅から遠い不動産は、一般的に「駅近」や「都心」に比べて地価が安く土地や建物の広さが確保しやすいメリットがあります。
そのため、以下のような人たちをターゲットにすることで、売りやすくなる可能性があります。
不動産会社と協力して、ターゲット層に合わせた販売戦略を立てましょう。
- 車中心で生活している人
- 同じエリアに住んでいる人
- 不動産投資家
駅から遠い不動産のアピールポイント
駅から遠い家を売却する場合、以下のような方法やアピールポイントがあります。
駅から遠いことをメリットに変える
駅や線路に近いと人ごみや電車の音などが気になることがありますが、駅から離れていることで、静かで落ち着いた環境であることがアピールできます。
また、周辺に自然が多く、空気がきれいなことも駅から遠い場合のアピールポイントになります。
さらに、駅から離れていることで価格も比較的安価なため土地や建物が広くとれることもメリットとしてアピールできるでしょう。
周辺環境のアピール
駅から遠いデメリットではなく、駅から遠いことを考慮して周辺にある大型ショッピングセンターやドラッグストアなどの生活施設の情報を知らせて利便性をアピールしましょう。
また、駐車場が確保しやすい、人気の眺望スポットがあることなどもアピールポイントになります。
交通手段のアピール
駅から遠いことを考慮して、駐車場の有無やバス停の近さなど交通手段に関する情報をアピールしましょう。
価格を下げる
駅から遠いことを考慮して価格を下げることも検討しましょう。
近隣の情報を収集したり不動産会社に相談したりして、近隣の相場を把握することも大切です。
長期間売れない場合は、不動産会社を変更する
長期間売れないときは、仲介を依頼している不動産会社が販売物件の売却に向いていない可能性もあります。
不動産の売却仲介を依頼するときには、必ず複数の会社から査定をしてもらったうえで、価格だけではなく担当者の人柄や経験などを見極めて信頼できる方に依頼しましょう。