不動産投資・不動産売買に関する最新情報(コラムなど) 福島第一原発事故以降、自然エネルギー系が見直され、特に太陽光発電が注目されるようになりました。 太陽光発電は国の政策で一定期間(20年間)電力会社に定額での買取を保証させることになったため、上場会社をはじめ中小企業や個人が競って建設するという「太陽発電バブル」を生じさせました。 特に不動産投資等に関心のあった方々は、アパートやマンションの賃貸経営や、リートなどへの投資と比較して、太陽光発電事業のほうが、利回り、安定性、維持管理の容易性などが優るということで、小規模発電からメガソーラーまで、一気に全国へと波及しました。 太陽光発電は以下のような特徴があります。

  • ①地球温暖化対策で有利
太陽光で発電するので二酸化炭素等の温暖化物質を排出しない
  • ②未利用地、低利用地の活用促進につながる
売却するには難しい一定の農地や耕作には不向きな土地、利便性が悪く活用が困難な土地などが太陽光発電施設用地として利用できる。
  • ③自治体の税収拡大につながる
太陽光発電の敷地の地目は「雑地」扱いとなりますから、畑や田より評価額が上昇しますので、固定資産税額もアップする。また、太陽光発電施設は減価償却資産となるので、減価償却資産税を発生させる。
  • ④金融機関が融資しやすい
発電された電気は、電力会社の20年間買取保証がありますから貸し出しリスクがほとんど無い この流れを的確にとらえ、太陽光発電施設を、耕作放棄状態だった土地に建設した方がおりましたが、何故か、「土地付太陽光発電施設」として売却したいとのことです。 実際18ヶ月売電を経験してみたが、税金、保険代、電力施設使用料、草刈等の維持管理費用等を差し引くとマイナスではないが、手元に残る金はごくわずかである。また、太陽光を設置する以前は、土地を処分したく、いろんな不動産会社に依頼したが売れなかったということもあり、安定した収益物件を建設し、土地の価値を高めることができたということで売却しようということになったのです。 購入希望者は現れましたが、いざ契約締結という直前になって問題が発生しました。 売買にあたって農業委員会に農地転用届け(5条)を提出したのですが「2年前に出されており(4条)二重届けになるので受理されなかった」との行政書士さんから連絡が入った。 では、「地目変更届け」を法務局へ提出しようと相談したら、発電施設の敷地は2区画(併せて1300坪ぐらい)あり、1区画は発電施設が設置されているので地目変更(雑地)は可能だが、もう1区画は太陽光パネルが敷地の20%ぐらいしか設置されていないので、地目変更は認められない!との見解。4条届け(農地を農地以外の用途で使用収益する)どおりに、太陽光パネルが設置されていないので地目変更は駄目。太陽光パネル増設は申請容量をオーバーしてしまうのと予算の関係で難しい。 地目変更ができなければ「所有権移転登記」ができないので、売却も不可能と、四面楚歌に陥ってしまい、いまだに解決の糸口がみえていない。SOS!]]>